この記事で分かること
- サイファーパターンの構造と「C点エントリー」が有効な理由
- XABCDの比率表と許容範囲(シャークとの違いを含む)
- PRZ計算の手順と数値例(ドル円ケース)
- 早仕掛け(C点)と通常エントリー(D点)の使い分け
- サイファー特有のだまし回避チェックリスト
サイファーパターンとは?「早仕掛け」ができる独自構造

サイファーパターンは、ダリル・ガプナーが発見し、スコット・カーニーがフィボナッチ比率で定義したハーモニックパターンです。
他の5パターンと比べて際立つ特徴が2つあります。
特徴①:CポイントがXA波を超える(XA×1.130〜1.414)
ガートレー・バット・クラブはCがXとAの間に収まりますが、サイファーはCがXA波を超えて伸びます。
この「C点の突出」がサイファー最大の構造的特徴です。
特徴②:Dポイントが0.786(XC比)という独自計算
他パターンのDはXA波を基準に計算しますが、サイファーのDは「XC波の0.786リトレース」で計算します。
基準波がXCになる点がシャーク(XA波基準)と同様に独特です。
サイファーの「勝率が高い」と言われる理由
サイファーはCポイントがXA波を超えた位置にあるため、Dポイントに向かう動き(CD波)が比較的短くなりやすい構造です。
- Dポイントへの到達が早い
- パターン完成までの時間が短い
- だましのリスクが比較的低い
また、XC波の0.786というDポイントの比率は、ガートレーのAD比率と同じ「0.786」です。多くのトレーダーが意識するこの水準がDとして機能するため、自己実現的に反転しやすい面もあります。
5大パターンとの構造比較表
| 項目 | ガートレー | バット | バタフライ | クラブ | サイファー |
|---|---|---|---|---|---|
| Bポイント(XA比) | 0.618 | 0.382〜0.500 | 0.786 | 0.382〜0.618 | 0.382〜0.618 |
| Cポイント(XA比) | XAの内側 | XAの内側 | XAの内側 | XAの内側 | XA×1.130〜1.414(外側) |
| Dポイントの基準 | XA波 | XA波 | XA波 | XA波 | XC波 |
| Dポイント比率 | XA×0.786 | XA×0.886 | XA×1.272〜1.618 | XA×1.618 | XC×0.786 |
| 早仕掛け可否 | △ | △ | △ | △ | ◎ |
| 習得難易度 |
サイファー最大の差別点は「C点エントリーという選択肢がある」ことです。
他パターンはDポイント待ちが原則ですが、サイファーはC点到達時点で先行エントリーする手法が実戦で使われます。
XABCDの5点構造と比率一覧表
上昇サイファー(強気転換)の構造
トレンドの流れ:X→A(上昇)→B(押し)→C(XAを超えて上昇)→D(深い押し=PRZ)
フィボナッチ比率 一覧表
| 波 | 比率の定義 | 許容範囲 |
|---|---|---|
| XA | 基準波(定義なし) | – |
| AB | XA波の0.382〜0.618リトレース | 0.382〜0.618 |
| BC | XA波の1.130〜1.414エクステンション(Cの位置) | 1.130〜1.414 |
| CD | BC波の1.272〜2.000リトレース | 1.272〜2.000 |
| XD | XC波の0.786リトレース(最重要) | 0.776〜0.796 |
最重要はXD=XC波の0.786です。
「XからDまでの値幅が、XC波の0.786に相当する」という計算がサイファーのPRZ確定の核心です。
他パターンと異なりXA波ではなくXC波を基準にする点を必ず意識してください。
PRZ計算の手順と数値例
数値例(ドル円・上昇サイファー)
| ポイント | 価格(例) | 計算式 |
|---|---|---|
| X | 148.000 | 起点 |
| A | 152.000 | XA幅=4.000円 |
| B | 150.472 | A−(XA×0.382)= 152.000−1.528 |
| C | 153.528 | X+(XA×1.382)= 148.000+5.528(XC幅=5.528円) |
| D(PRZ) | 149.655 | X+(XC幅×0.786)= 148.000+(5.528×0.786)= 148.000+4.345 |
PRZの計算手順(手動)
- XA幅を計算:A価格 − X価格
- C価格を確認:X価格 + (XA幅 × 1.130〜1.414)
- XC幅を計算:C価格 − X価格
- D(PRZ)を計算:X価格 + (XC幅 × 0.786)
※上昇サイファーの場合、DはXより上・Cより下 - CD値を計算:C価格 − (BC幅 × 1.272〜2.000)
- ④と⑤が重なる価格帯 → PRZ確定
C点とD点のPRZ位置を確認
| ポイント | 価格 | 意味 |
|---|---|---|
| X | 148.000 | 起点 |
| A | 152.000 | 第1反転 |
| C | 153.528 | XAを超えた突出点(C点エントリー候補) |
| D(PRZ) | 149.655 | XC×0.786(通常エントリーポイント) |
C点エントリーと D点エントリーの使い分け
サイファー最大の特徴である「C点エントリー」について、メリット・デメリットを整理します。
C点エントリー(早仕掛け)
メリット
- Dポイントより有利な価格でエントリーできる
- CD波の下落を待たずにポジションを持てる
- パターン完成前にトレンドが反転し始めた場合でもポジションが取れる
デメリット
- パターン未完成の状態でのエントリーのためリスクが高い
- DポイントのPRZが確定していないため、どこまで下落するか不明
- 上位時間足の環境が悪い場合、Cからさらに下落してDまで届かないこともある
C点エントリーが有効な条件
- CポイントがXA×1.130〜1.414の範囲に収まっている
- C点付近に上位時間足の強いレジスタンスがある(下落サイファーの場合はサポート)
- RSIがC点で過買い圏(上昇サイファーのC点ショート候補の場合は70以上)
- C点でピンバー・包み足などの反転シグナルが出ている
D点エントリー(通常)
メリット
- パターンが完成してからのエントリーのため根拠が強い
- PRZが明確に計算されているため損切りラインを設定しやすい
- C点で失敗してもD点で再エントリーの機会がある
デメリット
- C点よりも不利な価格でのエントリーになる
- DポイントまでCD波が届かずにトレンド転換するケースもある
結論:初心者はD点エントリーを基本とし、経験を積んでからC点を使うことを推奨します。
エントリー・利確・損切りの設定

利確ターゲット(D点エントリーの場合)
| ターゲット | 価格の目安 | 説明 |
|---|---|---|
| TP1 | Cポイント付近(153.528) | 部分利確に活用 |
| TP2 | Aポイント付近(152.000) | 標準的な利確 |
| TP3 | XAの61.8%〜100%戻し | 積極的な利確 |
損切りライン
損切りライン = XC×0.786(D点PRZ)を明確に下回った価格
数値例:D = 149.655 → 損切り = 149.400〜149.450
XC×0.786を割り込んだ時点でサイファーパターン崩壊と判断します。
リスクリワード比の確認
| 項目 | 数値例 |
|---|---|
| エントリー(D点) | 149.655 |
| 損切り | 149.400(26pips) |
| TP1(C付近) | 153.528(約387pips) |
| TP2(A付近) | 152.000(約235pips) |
| RR比(TP2) | 約1:9 |
サイファー特有のだまし回避チェックリスト
だましが起きやすい状況
- CポイントがXA×1.414を大きく超えている(パターン崩壊の可能性)
- XD(XC×0.786)が上位時間足のサポート・レジスタンスと重なっていない
- 強い一方向トレンドでCからDに向かわず続伸するケース
- 重要な経済指標・中央銀行イベント前後の急変動局面
エントリー前 だまし回避チェックリスト(9項目)
- ABがXAの0.382〜0.618の範囲に収まっているか
- CポイントがXA×1.130〜1.414の範囲に収まっているか(XAを超えているか)
- XDがXC波の0.776〜0.796(≒0.786)に収まっているか
- CDがBC波の1.272〜2.000の範囲に収まっているか
- PRZ(Dポイント)が上位時間足のS/Rラインと重なっているか
- PRZで反転を示すローソク足シグナルが出ているか
- RSIが過売り圏(ロングは30以下)または過買い圏(ショートは70以上)か
- 重要な経済指標発表が直近24時間以内にないか
- C点エントリーの場合、C点での反転シグナルが明確に出ているか
ChatGPTプロンプト集(サイファー編)
プロンプト①サイファーパターンの比率判定
以下の価格データを使い、サイファーパターンが成立しているか判定してください。
X: [価格]
A: [価格]
B: [価格]
C: [価格]
D: [価格]
以下の比率を計算して表形式で出力してください:
- AB/XA(目標:0.382〜0.618)
- BC/XA(目標:1.130〜1.414 ※CのXAに対する位置)
- CD/BC(目標:1.272〜2.000)
- XD/XC(目標:0.786 ※最重要)
各比率が許容範囲内か判定し、サイファーとして有効か結論を出してください。
またシャークパターンとの類似点・相違点も指摘してください。
プロンプト②C点とD点のエントリー比較
以下のサイファーパターンについて、
C点エントリーとD点エントリーのそれぞれのメリット・デメリットを評価してください。
X: [価格]
A: [価格]
B: [価格]
C: [価格]
D(PRZ): [価格]
現在の上位時間足トレンド: [上昇 / 下降 / レンジ]
C点でのローソク足シグナル: [例:ピンバー出現 / なし]
RSI(C点時点): [数値]
C点エントリーとD点エントリーのどちらが有利かを判断し、
それぞれのエントリー価格・損切り・利確・RR比を表形式で出力してください。
プロンプト③:サイファーのPRZとトレード計画
以下のサイファーパターンのXABCポイントを元に、
DポイントのPRZ(XC×0.786)、エントリー価格、
TP1〜TP3、損切りライン、RR比を計算してください。
X: [価格]
A: [価格]
B: [価格]
C: [価格]
通貨ペア: [例:ドル円]
方向: [ロング / ショート]
計算結果は表形式で出力してください。
XC幅の計算過程も明示してください。
Q&A (よくある質問)
- サイファーとシャークの違いは何ですか?
命名法はどちらもXABCDに近い構造ですが、根本的に異なります。
シャークは「0XABC」で基準波が0X波、DポイントのPRZは0X×0.886です。
サイファーは「XABCD」でCがXA波を超え、DポイントのPRZはXC×0.786で計算します。
CとDの計算基準が完全に別物です。
- CポイントがXA波を超えるとはどういう意味ですか?
上昇サイファーの場合、AポイントよりさらにCが上に突き出す(XA×1.130〜1.414の位置まで上昇する)ことを指します。他パターンではCは必ずAとBの間に収まりますが、サイファーだけCがAを超えます。
このCの突出がチャート上での視覚的な識別の手がかりになります。
- サイファーの勝率は実際どのくらいですか?
条件が揃ったサイファーの勝率は、バックテストデータで60〜65%程度と言われています。
C点エントリーを含めた場合の勝率はやや下がりますが、有利なエントリー価格によってRR比が改善するため、
期待値ではD点エントリーと大差ない結果になるケースが多いです。
- サイファーはどの通貨ペアで出やすいですか?
特定のペアに限定されませんが、トレンドとレンジを繰り返すドル円・ユーロドル・ポンドドルで発生頻度が高い傾向があります。
CがXA波を超えるという構造上、一定の勢いがある相場でないと形成されにくいため、ボラティリティがある程度ある局面での発生を意識してください。
- サイファーはシリーズの中でどのタイミングで使い始めればいいですか?
ガートレー・バット・バタフライ・クラブ・シャークの5パターンをある程度理解してからが推奨です。
サイファーはCポイントとDポイントの計算基準が独自のため、他パターンとの混同が起きやすいです。
特に「DがXC×0.786で計算される」という点を確実に覚えてからチャートで探す練習を始めてください。
