この記事で分かること
- ハーモニックパターンが「普通のチャートパターン」と何が違うのか
- なぜフィボナッチ比率がハーモニックの核心なのか
- 5大パターン(Gartley・Bat・Butterfly・Crab・Shark)の特徴と一覧
- 初心者が最初に覚えるべきパターンの優先順位
- ChatGPTを使ってパターン判定を補助する方法
ハーモニックパターンとは?チャートパターンとの決定的な違い
チャートには、ヘッドアンドショルダーや三角保ち合いなど、形だけで判断する「チャートパターン」があります。
しかしハーモニックパターンは、それとは根本的に異なります。
「形」だけではなく「比率」で定義されるのがハーモニックパターンの最大の特徴です。
具体的には、チャート上の5つの価格ポイント(X・A・B・C・D)を結んだときの
フィボナッチ比率があらかじめ決まった数値に一致したときにはじめてパターンが成立します。
| 項目 | チャートパターン | ハーモニックパターン |
|---|---|---|
| 判断基準 | 形(見た目) | フィボナッチ比率 |
| 主観性 | 高い | 低い |
| エントリー根拠 | 感覚的になりやすい | 数値で明確に出せる |
| 習得難易度 | 低い | 中〜高 |
| PRZ(反転予測ゾーン) | なし | あり |
チャートパターンはなんとなくこの形に見えるという主観が入りやすいのに対し
ハーモニックパターンは数値が合わなければ成立しません。
これがハーモニックパターンを使うトレーダーが精度が高いと感じる理由です。
フィボナッチ比率がハーモニックの「核心」である理由
ハーモニックパターンを理解するには、フィボナッチ比率の感覚を身につけることが必須です。
フィボナッチ比率とは、黄金(1.618)から導かれる一連の数値です。
FXでよく使われる主な比率は以下の通りです。
| フィボナッチ比率 | 意味 |
|---|---|
| 0.382 | 浅い押し・戻し |
| 0.500 | 半値押し・戻し |
| 0.618 | 深い押し・戻し(黄金比の逆数) |
| 0.786 | 0.618のさらに深い水準 |
| 0.886 | 深い調整の限界付近 |
| 1.272 | 拡張(エクステンション)水準 |
| 1.618 | 黄金比そのもの。強い反転ポイント |
| 2.618 | 大きな拡張水準 |
ハーモニックパターンは、この比率を複数組み合わせることで
「ここで相場が反転する可能性が高いゾーン=PRZ(Potential Reversal Zone)」を割り出します。
PRZは”点”ではなく”ゾーン”である点が重要です。
複数のフィボナッチ比率が重なるエリアほど、反転の信頼度が高まります。
5大ハーモニックパターン 一覧表
| パターン名 | 特徴 | Bポイント比率 | Dポイント比率(XA比) | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| Gartley (ガートレー) | バランス型。 最もオーソドックス | 0.618 | 0.786 | |
| Bat (バット) | Gartleyより深い押し。 精度◎ | 0.382~0.500 | 0.886 | |
| Butterfly (バタフライ) | Xを超えて伸びる。 天底狙い | 0.786 | 1.272~1.618 | |
| Crab (クラブ) | 最も伸長率が大きい | 0.382~0.618 | 1.618 | |
| Shark (シャーク) | 構造が独特(0XABC) | 1.130~1.618 | 0.886(OX比) |
Gartley(ガートレー)

1935年にH.M.ガートレーが著書『Profits in the Stock Market』で発表した、ハーモニックパターンの元祖。
- BポイントがXA波の0.618リトレース
- DポイントがXA波の0.786リトレース
- 最もシンプルで初心者向け
Bat(バット)

スコット・カーニーが発見した、ガートレーの改良版ともいえるパターン。
- BポイントがXA波の0.382〜0.500リトレース(ガートレーより浅い)
- DポイントがXA波の0.886リトレース(ガートレーより深い)
- PRZの精度が高く、実戦でも人気
Butterfly(バタフライ)

ブライス・ギルモアが発見。Dポイントが起点Xを超えて伸びるのが最大の特徴。
- BポイントがXA波の0.786リトレース
- DポイントがXA波の1.272〜1.618(Xの外側)
- 天井・底値圏での逆張りに使う
Crab(クラブ)

スコット・カーニーが発見。ハーモニックの中で最も伸長率が大きいパターン。
- BポイントがXA波の0.382〜0.618
- DポイントがXA波の1.618(最大伸長)
- 大きな反転を狙う上級者向け
Shark(シャーク)

カーニーが2011年に発見した比較的新しいパターン。XABCD ではなく「0XABC」と呼ぶ。
- 5点の命名法が他パターンと異なる
- Cポイント(他パターンのD相当)がPRZ
- 構造理解に慣れが必要
初心者が最初に覚えるべきパターンの優先順位
すべてを一度に覚える必要はありません。以下の順で習得するのが最も効率的です。
STEP 1:Gartley ⇨ まずここから。構造がシンプルで比率も覚えやすい
STEP 2:Bat ⇨ ガートレーとの比較で覚えると定着が早い
STEP 3:Butterfly ⇨ Dポイントの「Xを超える」感覚を掴む
STEP 4:Crab ⇨ 最大伸長のパターン。BatやButterflyを理解してから
STEP 5:Shark ⇨ 構造が独特。余裕が出てきたら
ハーモニックパターン 入門チェックリスト
- XABCDの5点構造が何を表すか説明できる
- フィボナッチ比率(0.618・0.786・0.886・1.272・1.618)を暗記している
- PRZ(Potential Reversal Zone)の意味を理解している
- Gartleyのb点とD点の比率を答えられる
- チャートパターンとハーモニックパターンの違いを人に説明できる
ChatGPTプロンプト集(ハーモニック入門編)
プロンプト①パターン判定の壁打ち相手として使う
あなたはFXのハーモニックパターン専門家です。
以下の価格データを元に、XABCDの各ポイントのフィボナッチ比率を計算し、
Gartley・Bat・Butterfly・Crabのいずれかに該当するか判定してください。
X: [価格]
A: [価格]
B: [価格]
C: [価格]
D: [価格]
判定結果とともに、各比率(AB/XA・BC/AB・CD/BC・AD/XA)を表形式で出力してください。
プロンプト②パターンの復習クイズを作ってもらう
FXのハーモニックパターン(Gartley・Bat・Butterfly・Crab・Shark)について、
初心者向けの復習クイズを5問作成してください。
各問に解説を付け、フィボナッチ比率の暗記に役立つ内容にしてください。
プロンプト③今週の相場でのパターン出現確認
現在のドル円(または指定通貨ペア)の日足チャートを想定し、
ハーモニックパターンが発生しやすい条件を教えてください。
また、直近のトレンド環境(上昇・下降・レンジ)とパターンの相性についても解説してください。
Q&A (よくある質問)
- ハーモニックパターンは本当に機能するの?
フィボナッチ比率が多くのトレーダーに意識されている水準で反転シグナルが重なるため、
機能しやすい面があります。
ただし100%ではなく、だまし(失敗パターン)も発生します。
PRZを「反転確定」ではなく「反転可能性が高いゾーン」として扱い、
必ず損切りラインを設定することが重要です。
- チャートのどの時間足で使えばいい?
4時間足・日足・週足など、上位時間足ほど精度が高まる傾向があります。
1分足・5分足でも使えますが、ノイズが多くだましが増えるため、
初心者は4時間足以上から始めることを推奨します。
- フィボナッチ比率の計算は毎回手動でするの?
TradingViewやMT4にはフィボナッチリトレースメントツールが内蔵されており、
ポイントを2点指定するだけで自動計算されます。
慣れるまでは手動で数値確認の練習をすると比率感覚が身につきます。
- XとAのどちらが起点ですか?
Xが起点(最初の価格ポイント)です。XからAへの波(XA波)が全体の基準波となり、そこからのフィボナッチ比率で各ポイントを定義します。
- 自動でハーモニックパターンを検出できるツールはありますか?
あります。TradingViewの「Auto Harmonic Pattern」系のスクリプトや、MT4用のインジケーターが多数公開されています。
ただし自動検出はあくまで補助ツールであり、比率の確認と最終判断は自分で行うことが重要です
(詳しくは⑨自動検出ツール編で解説)。
